アブラナ小屋かキャベツ喫茶での5令幼虫から蛹への変化を観察しましょう。この時期には、幼虫は、たいてい入れ物のふたかかべにいます。ですから簡単に観察できます。
・蛹の形成、変態の準備として、5令幼虫は、強いカーペットをひきます。そこで体の真ん中にベルトを巻きます。このベルトは、カーペットの端に付いています。(これはとても素晴らしいものです。)
・蛹は5令幼虫の外骨格を形成します。頭部の下の5令幼虫の外骨格は割れてきます。5令幼虫の外骨格は縮んで新しい蛹の外骨格の上をすり抜けていきます。古い固くなって縮んだ5令幼虫の外骨格と頭部の殻は、蛹の尾の方で見ることができます。それは、しばしば、落ちてしまいます。あるいは、蛹の尾の方で糸に引っかかっている場合もあります。これは、マジックテープのように引っ付いています。これは、垂蛹と呼ばれます。
全ての幼虫が蛹になったとき、残っている糞と食べかすを掃除します。蛹が変態するのを妨げないようにするためです。
幼虫から成虫への移り変わりは、繭の中で起こります。これは、変態として知られています。たとえ、繭では、何も起こっていないように見えても、生物の形態の深い変化がシルクのカーペットに包まれたところで起こっています。蛹の詳しい変化の様子は、こちらのページをご覧下さい。
・蛹の最初の形成は、Pg、蛹の緑として知られています。
Pg1 段階-柔らかく透明な外骨格と色のついていない表面です。この蛹の段階Pg1では、表面がだんだん暗くなります。
Pg2 段階-茶色の頭部付近の外骨格が硬くなります。外骨格の硬化は、数時間続きます。
Pg段階後:1)蛹は、絹のカーペットに包まれていて成虫まで観察されます。2)蛹は、絹のマットからはがすことができ、紙の上にマジックテープに貼り付けて、ルーペや解剖顕微鏡で観察できます。
・温度にもよりますが、だいたい2-3日してから、羽の形が蛹の前方の両側に見えてきます。色は、薄いクリーム色です。蛹が黄色の段階(Py)に入ったら、次の2日でこの色はより強くなります。
蛹の外骨格は透明なので、様々な興味深い内部や外部の変化は観察するのが容易です。
・次の段階の明確な特徴は、羽の中心に現れる一つの点(雄)と二つの点(雌)です。これは、蛹が透明だからというわけではありません。鱗粉の色素が蛹の最後の段階に発生するからです。このような羽の点が見えるような段階(Ps)になったら、24時間以内に羽化します。
注意:もし蛹の羽の点が週末に出てくるようならば、冷蔵庫(10℃-0℃)に入れて発生を遅くすることができます。その後、室温に置くと、冷やされたときの状態にもよりますが、数分から数時間の間で羽化するようになります。
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よく見ましょう
・ルーペ付きの携帯用のビデオカメラがあると蛹の形成や幼虫が食べる様子、変態を見事に映し出すことができます。
・幼虫がどのように絹糸腺から絹を生産し、ベルトに付いているか考えてみましょう。
・顕微鏡で、古い5令幼虫を観察してみましょう。どのように外骨格は絹のベルトから抜け出て絹のカーペットに引っ付いているのでしょうか。マジックテープのついて人形を扱う手袋は、これを示すのに有効な道具です。
蛹の色形成
・全ての蛹が緑ではありません。外骨格の色は光によります。あるいは、どこで蛹が形成されたか、何を食べたかによります。
・暗い表面をしている幾つかの蛹は、暗い脱皮殻をしています。
この色は、守るのに適しているでしょうか。蛹の色の形成を調べるにはどんな実験を計画したらいいでしょうか。
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